Vol.30
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2024年10月、OUI Inc.のCOOである中山がインドネシアの西チモールで実施されたアイキャンプに参加しました。このアイキャンプは、現地で活動を続けるNGOが、OUI Inc.のインドネシアでの研究パートナーであるJohn Fawcett Foundationと、Udayana Universityの眼科医チームと連携して毎年実施しているものです。今回のOUI Inc.の訪問は、インドネシアの医療過疎地での現場でのSmart Eye Cameraの活用可能性について検証するために行われました。
4日間のアイキャンプには800人以上の申し込みがあり、その中で白内障手術が必要と判断された150人の白内障手術を行いました。手術の適応とならなかった患者には目薬を処方したり、後日の眼科受診を案内したりするなど、それぞれの症状に合わせたケアを提供しました。
1日目と2日目は、Smart Eye Cameraは、申込者の中で実際に泊内手術が必要な患者を選別するスクリーニングのプロセスで活躍しました。Udayana Universityの眼科医だけではなく、現地のNGOのスタッフも初見で使いこなせており、Smart Eye Cameraのユーザビリティの高さは現地でも高く評価されました。アイキャンプ後半の3日目と4日目は、白内障手術を終えた患者さんの術後の経過観察においても、Smart Eye Cameraが大活躍しました。
アイキャンプの申込者は、アイキャンプの会場から車で数時間離れた農村に住んでおり、アイキャンプを主催したNGOがトラックで送迎して会場まで何とかたどり着いた患者さんばかりです。
現地パートナーからは、将来的には、Smart Eye Cameraを現地のNGOのスタッフが使用し、現在開発中の白内障重症度自動診断のAI機能も活用して、アイキャンプに申し込みをする段階で白内障適用の患者さんを事前に一次選別したい、それによって現地のオペレーションがより効率化され、患者さんの負担も大きく軽減されると高い期待を寄せていただきました。
アイキャンプ中の出来事で印象的だったのは、若くして白内障を患い、ほとんど視力を失っていた患者さんが手術を受け、再び子供の姿を見られるようになり、涙を流して喜ばれていた瞬間です。予防可能な失明・視覚障害を克服することの意義と可能性を、改めて実感しました。
今回のアイキャンプを通じて、適切な眼科医療が人々の生活の質を大きく向上させることを改めて実感しました。OUI Inc.は今後も、西チモールをはじめ、視力ケアを必要とする地域への支援を継続し、人々の暮らしに貢献してまいります。
今回関わった組織